今さらながら、もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら いわゆる『もしドラ』を読んでみました。
流行っていた時、作品名は知っていたけど興味がもてず、映画も本もスルー。
そんなわたしですが、この本早く読めばよかった!と軽い後悔をしました。
ドラッカーのマネジメントの考え方は、仕事だけでなくあらゆる組織に使えます。
もしドラでは、高校の野球部を女子マネージャーがドラッカー先生の教えの元、チームのマネジメントをしていきます。
以下、もしドラのおすすめポイントと感想をまとめます。
- 『もしドラ』おすすめポイント1:ドラッカーのマネジメントの基本が理解できる
- 『もしドラ』おすすめポイント2:高校野球の青春を一緒に歩めるストーリー
- 『もしドラ』おすすめポイント3:人の強みを活かすってやっぱりおもしろい
- 『もしドラ』は、いろんな面から楽しめる
『もしドラ』おすすめポイント1:ドラッカーのマネジメントの基本が理解できる
まず、小説を読む感覚でドラッカーやマネジメントについて知識を得られるのはおもしろい特徴です。
ドラッカーとか、マネジメントとか、耳にしたことはあるけれど正直むずかしそうで普通に暮らしていたら触れられなさそうな世界。
そこに本を通して自然に入っていくことができるのはすごいなと感じました。
この本をきっかけに、ドラッカーのマネジメントを自分でも読んでみた人は多かったのではないでしょうか。
ビジネス書を読んでいる世界の人だけの宝だったドラッカーの考え方が、小説を読んでいる人にも広まったのは、マーケティングがうまいなと思いました。
もしドラ自体がうまくマーケティングされた商品になっていますよね
『もしドラ』おすすめポイント2:高校野球の青春を一緒に歩めるストーリー
マネジメントを使った本なんて全然おもしろくなさそうと考えていました。
が、この本最後に泣けますよ。涙が出てくるシーンが何度もありました。
まったくやる気のない都立高校の野球部に、マネージャーになった主人公・みなみがマネジメントをして甲子園を目指すストーリー。
青春物にありがちな、人間関係の悩みや問題を乗り越えていくストーリーの中に入ってページをめくっていくと、後半に思いがけない急展開が起きます。
正直、前半は文章的にあまり惹きつけられずめずらしく読み進めるのに何日もかかったのですが、後半はあっという間に読めてしまいました。
この野球部を、つい応援したくなってしまいました。
そして、青春っていいなぁって思えます。
『もしドラ』おすすめポイント3:人の強みを活かすってやっぱりおもしろい
もしドラの最後のほうが人を急激に惹きつけるのは、人の強みを活かし方がパズルのようにはまっていくからではないでしょうか。
小説の中の野球部メンバーは、それぞれに問題と悩みを抱えています。
現実に自分がもしこのチームの関係者だったら、ぜったいお手上げ状態です。
それが、本の最後にはそれぞれの強みを活かしつつ、誰かの悩みや弱みを補って、チームとして完成した力を発揮しています。
誰も嫌な思いや我慢をすることなく、一人ひとりが互いを活かしあって、互いの成功や成長を喜べるチームになっていきます。
「無駄な人なんてこの世にいない」「みんな支え合って生きているんだよ」などという優しい言葉はよく聞きますが、実際にそういう関係をつくれている人はどれだけいるのでしょうか。
マネジメントの考え方を使えば、みんなが強みを活かしてやりがいを感じられるチームが本当につくれるのかもしれません。
思い出したのは、中学生の頃ドはまりしたぼくらの七日間戦争 のからはじまるぼくらシリーズ。
もしドラと同じく凸凹なメンバーが互いのもっている強みや条件をうまく出し合っていたからで、わたしはうまくいっているチームというものに魅力を感じるんだぁと、今さらながらに気づきました。
『もしドラ』は、いろんな面から楽しめる
この本を手に取ったのも、最近ドラッカーに興味をもったからなんですが、読んでいるとワクワクしてわたしもマネジメントに挑戦したいなと思わされます。
小説を楽しみつつ、マネジメントの考え方をさらりと勉強できておもしろい。
こんな本はなかなかないです。そりゃ売れるよね。
わたしたちは、必ずどこかのチームに所属しながら生きています。
チームをもっている人・人と関わりながら生きている人すべてがマネジメントの考え方を知っていると、みんなが互いを活かせる社会になりそう。
文部科学省さんに要検討でお願いしたいです。
以上、『もしドラ』のおすすめポイントと感想でした。
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