ジャニーズ界隈ではちょこちょこ耳にする担降り。
担降りというワードが特に多く聞かれるのは
- 熱愛発覚
- 結婚報道
- グループの解散やメンバーの脱退
- 不祥事やスキャンダル
など、応援しているグループや自分の担当にネガティブな変化が起きたとき。
最近も
- 嵐・二宮和也くんの結婚
- MADE・秋山大河くんの事務所退所、MADE解散
などで「担降りしそう」「担降りした」という言葉をよく見かけます。
中には「何があってもずっとファンでいたい」という気持ちをもちつつも、以前と同じように担当を応援することができなくなってしまい泣く泣く担降りという悔しいケースも。
こういう泣く泣く担降りするみたいなことって何で起こるんだろうって思っていたのですが、どうやらわたしたちの脳のシステムが原因のようです。
担降りにすすむ脳のしくみについて、お話します。
- 脳はジャニーズ事務所・応援しているグループ・自担をブランド化している
- 脳はジャニーズのグループや担当をブランド化することで、幸せを期待してお金を払う
- ジャニーズの熱愛やスキャンダルは、脳が期待してるブランド価値を下回る
- グループ活動の弱点 脳のシステムのせいで、自担は何もしていないのに担降りすることも
- ジャニーズファンが担降りする理由は脳のシステムだから仕方ない
脳はジャニーズ事務所・応援しているグループ・自担をブランド化している
まず前提として、私たちの脳はブランドが好きです。
ブランドといっても、シャネルやグッチのようなファッションブランドだけを指している訳ではありません。
ここでいうブランドは、いつも一定の価値をくれるすべてのモノを指しています。
シャネルのお店に行けば、シャネルらしい空間にシャネルらしい商品が並んでいる。
グッチのお店に行けば、グッチらしい空間にグッチらしい商品が置いてある。
そんな風に、「そのものらしさ」をもっているものを脳はすべてブランドとして捉えています。
ジャニーズのグループも同じように嵐は嵐というブランド、キンプリはKing&Princeというブランドとして脳は捉えています。
所属タレント一人一人も「笑顔が可愛らしくて歌がうまい」「頭が良くてアクロバットも得意」「ストイックに質の高い仕事をする」など、一人ひとりのキャラクターのイメージ=ブランドとして脳は捉えているんですよね。
脳はジャニーズのグループや担当をブランド化することで、幸せを期待してお金を払う
なぜ脳はブランド化しているものが好きなのか?
それは、ブランド化してると応援しやすいからです。
たとえば、嵐というグループと、二宮和也くんというタレントを応援しているファンがいたとします。
彼女が一般的なジャニオタだったらきっと、嵐が新曲を出します!と発表があればCDを買います。
二宮くんがドラマに出ます!と聞けば枚収録がして欠かさず視聴するし、映画に出るといえば映画館に足を運びます。
そのとき、「新曲は自分の好みに合うか?」「ドラマや映画のストーリーは自分の興味に合うか」はまったく考えません。
これは「嵐のCDならいい曲に違いない」「二宮君が出演する作品ならどんな作品だっておもしろいはず」と、脳が嵐や二宮和也には一定以上の価値があるにちがいないと期待しているからおこります。
ブランド化されたものを、脳は安心して選びます。
だって、選ぶって難しいじゃないですか。
応援しているグループの新曲が出る度に、「わたしは次のCDを買った方がいいかな?どんな曲か聞いてみないと分からないな。買いに行くのはよく調べてからにしよう」なんてしてたら時間も体力も使います。
応援するグループや自分の担当をブランド化するとこれまでの経験を参考に「この人を応援していればこれくらい幸せにしてくれる」と一定以上の価値を期待をするので、深く考えずにコンサートやCDなどの商品にお金を使うようになるんですね。
ジャニーズの熱愛やスキャンダルは、脳が期待してるブランド価値を下回る
「この人を応援していればいつも一定以上の幸せをくれるから安心」と思っていた自担に、スキャンダルや熱愛・結婚の報道などがあるとどうなるでしょう。
わたしたちは、与えてくれる幸せに対してお金を払ったり、時間を使って応援したりしてきました。
が、ネガティブなことが起きると、感じる幸せの量は期待よりも下回ることになります。
一定の価値を与えてくれるブランドが好きな脳は、自分の期待を上回らなかったブランドを「悪くなっている」と評価します。
すごく気に入って新車の車を買った場面を思い浮かべてみてください。
乗り始めてたった数日で車をこすってしまったとしたら、その傷がどんなに小さくて目立たなかったとしても、新車の価値が急になくなってしまったように感じませんか?
それと同じで、どんな小さなマイナスでもジャニーズにとってはブランド価値を下げることにつながります。
そもそもファンでいるのは義務ではなく、完全に趣味でやっていること。
脳が「悪くなっている」と感じているグループや自担を好きでい続けたり、お金を払い続けたりすることってしんどいじゃないですか。
期待してた分の幸せをくれないなら、ファンでいるのをやめよう。
そうして担降りは起こるんです。
グループ活動の弱点 脳のシステムのせいで、自担は何もしていないのに担降りすることも
この脳のブランド好きシステムの怖いところは、自分の担当が事件を起こすことがなくても担降りする理由ができること。
2019年11月に二宮和也くんが結婚の報告をしたときに、二宮担じゃない嵐ファンがたくさん担降りしていったのは印象的でした。
デビュー前のJr.の頃から20年以上大野智くんの担当だった人が、二宮君の結婚のニュースをきっかけに嵐を降りたという話も。
この大野担さんにとっては、二宮君の結婚が嵐の価値を下げてしまった。
だから20年以上も応援し続けてきた大野くんからも、20周年を目前に控えた嵐からも手を引くことになった。仕方ないことなんだけど、なんだかすごく残念だと思いませんか。
でもしょうがないんです。脳がそういう作りだから。
ジャニーズ事務所では多くのタレントがグループ活動をしています。
複数の男子が、何年間も同じ熱量でいっしょに活動を続けてくのって本当に難しいですよね。
方向性が合わなくなって脱退する人が出てきたり、グループが解散したりすることも仕方のない事。
結婚や熱愛報道があるのもできれば避けてほしいけど、人間だもの。0にはできないですよね。
頭では分かっていても、脳はどうしても受け入れてくれないことも当然でてきます。
ジャニオタにとって、誰かを担当し続けること・グループごと好きでい続けることはかなり難しいことですよね。
ジャニーズファンが担降りする理由は脳のシステムだから仕方ない
こんな文章をなぜ書き始めたかといえば、自分の意志ではないのに担降りしていくしかなかった人たちの無念さというか何というか、表現しきれないもやもやした感情をどうにかできないものかと思っていたから。
結局、誰のせいにもできないし、どうやっても解決することはできない。
でもせめて、「あぁ自分がこんな気持ちになって悩んだのも、脳のシステムのせいなんだなぁ」と理由とか原因とかが分かれば1㎜くらいは報われるんじゃないかと思ったから。
「ジャニーズが好き」というと、頭が軽いただのイケメン好きと軽く見られてるんじゃないかと思ってます。
でも、「ただ〇〇くんが大好き!」「このグループに一生ついてく!」みたいな楽しい気持ちだけでいられる瞬間ってそんなに長くなくて、いろんな心配や不安やもやもやした表現しきれない気持ちを少しずつ抱えながらみんなジャニオタやってる気がしてます。
一生懸命応援してきた担当との最後がもやもやしたものだったら寂しいじゃないですか。
悪いのはあなたじゃなくて、脳のシステム。
そう思って、意図せぬ担降りした方や、担降りしそうかもと思っている女子たちのモヤモヤが少しでも晴れますますように。
脳のシステムをもっと知りたい方はこの本読んでみてくださいね▼