仕事とジャニーズを両立

いつまでもガールなアラサーのなりたい自分になるブログ。ジャニーズ・教育・読書などなど発信中!

教員の知らない、偏差値の世界

事務時間を使って、担当学年の子たちの偏差値を出してみました。

数字を扱うことがすきで、自分の興味が1番でやってみたことですが、思っていた以上の成果がありました😊

 

なぜ偏差値を出すことにした?

わたしの勤めている自治体では、毎年同じ時期に、全校を対象に国語・社会・理科・算数(・中学校は英語)のテストをしています。

それで、自治体全体の平均と比べて本校の子たちの学力はどうなのか、前年と比べてどうなのかということを見ています。

 

でね、自治体の平均と比べて上がった、下がったって言うのは、当然指導を担当した教員の力やこども達の努力なのだと思うのです。

 

じゃあ、それに至った、一人一人の1年前の学習成果はどうだったのかしら??

 

本自治体のテストの分析の甘いところはそこで、個人が去年と比べてどうだったのかっていうのが分からないんですよ。

 

けれど、大事なところって、そこじゃない?

 

 

 

2学期に行った管理職との面談でも、「学年全体としてはなかなか伸びは感じにくいですが、ひとりひとりの伸びを大切に、力を伸ばしてあげてください」という旨のアドバイスをいただきました。

 

わたしもそう思う。

だけど、同じく自治体が実施しているテストでそれを図るにしても範囲も違うし年度ごとの平均点も結構な差があるから、単純に点数だけでは比べられない。

じゃあどうやってそれを把握する…?

 

ということで、そのテストにおけるひとりひとりの昨年度と今年度の偏差値を出してみて、それを比較してみることにしました。

 

 

 

正しい偏差値って求められるの?

 

わたしが使えるデータは、本校の子ども全員を点数と、自治体の学年ごと・教科ごとの平均点です。

 

正確な偏差値を出すためには、

 

f:id:shokoe:20180210031640j:plain

・受験者全員の得点

・受験者全員の平均点

・受験人数

が必要です。

 

平均点・受験人数は把握していますが、一教員に、受験者全員の得点は調べることができません😢

 

 

が、調べていると、今ある情報だけでおおよその偏差値を調べることが可能だということが判明✨

 

 

その式は、

偏差値=50+(本人の得点-受験者全員の平均点)/2

 

この式でも、誤差2ポイントくらいまでの正確さで求められるらしいです😊

今回は大体のものがわかればOK。

 

ということで、今回は、これを使ってみることに。

 

 

 

偏差値を計算してみて分かったこと

偏差値が上がっている子の数

一人一人の、『今年度の偏差値-昨年度の偏差値』を計算しました。

そうすると、単純に考えて、値がプラスになっている子は昨年度より成績が上がっているということに。

教科ごとに出すことで、どの教科が上がっている子が多いのかも把握できました。

学級や学年の傾向や特徴も掴めます。

 

わたしも担当させてもらっている算数は、学年の7割程の子が偏差値アップ。

少人数指導の成果の一つとして受け取ってもいい数字かなと思える結果で、安心しました。

 

 

本当に伸びた子は誰なのか

偏差値の多少の上下は、そのテストのときにたまたま出来た・出来なかったというものも含まれてしまいます。

今回の偏差値の求め方も、正確なものではないので尚更。

けれど、大幅に値が上がっている子は誰なのか、今回は偏差値が10以上上がっている子をチェック。

名前と偏差値を照らし合わせてみると、さすがに10以上上がっている子は、授業をしている側からも「この子力がついてきたな」と感じる子ばかり。

きっと本人も、「前よりできるようになった」と自覚できていることと思います。

例えばこの子も偏差値10以上上がっていました!

2学期からわたしが担当しているけど、9月の頃とは理解度が全く違います!!

 

絶対評価の仕方ってなかなか難しいなと感じていましたが、この方法だと数字で表れます。

例えば上位層の子でなくても、こういう伸びがあった子をきちんと見つけて言葉をかけることができます。

 

 

偏差値が大幅に落ちている子は…

逆に、偏差値が昨年度より10以上落ちてしまった子にも注目。

見ていくと、やはり普段の学習・生活で心配だなと感じている子の名前があがってきます。

たとえば、授業に集中しにくくなってしまった、気持ちに不安定さがある、集中が続きにくい、など。

さすがに1年で10も偏差値が落ちるというのは、事情があるなと感じます。

単純に、今回の成績がよくなかった、というだけで済ませてはいけない子たちが多い印象を受け、配慮を心掛けていきたい子たちを見つけることができました。

これをきっかけに、対応方針を考え直すことができます。

 

 

中学生以上では実力テストなどでよく扱っていた偏差値。

小学校でも出してみると、個人が上がった、下がったというのはもちろん、集団への働きかけが見えたのはとっても新鮮な発見でした!

 

点数だけだとどうしても上位層と下位層にばかり目が行きがちですが、中間層の子たちもしっかりと頑張っている子と配慮が必要な子を見つけることができました。

この学年の授業を担当しているほかの先生とも共有して、児童や保護者にも分析した内容をフィードバックして、せっかくのテスト結果を最大限に今後の指導に生かしていこうと思います。