働くことの本質は、自分の持って生まれたものを世界に働きかけて活かし、楽しむこと。
USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)をわずか数年で立て直して、世界4位のテーマパークにしてしまったというマーケターの森岡毅さん(もりおか つよしさん)は言っています。
今年発売した森岡さんの著書・『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』は、就職をひかえた大学生の娘に向けて、父として伝えたいことをまとめたもの。
ですが、すでに仕事に就いて何年も経過しているわたしにとってもこれからの働き方を良い方向に変えるヒントをたくさん与えてくれた一冊となりました。
「自分が何をして生きたいのかがよく分からない」
「転職したいけど、どんな仕事に就けばいいのか分からない」
「どうすれば、働くことを楽しめるのか知りたい」
など、働くこと・仕事することについて悩んでいる人にはぜひ一度読んでほしい一冊です。
- 人の強みは必ず好きなことの中にある 社会との関わりで気持ちよかったのはどんなとき?
- 強みはT・C・Lの3つに分けられる 自分の強みを使える仕事に就くのがいい
- 自分に合う職業の正解はたくさんある。不正解をひかなければいい。
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人の強みは必ず好きなことの中にある 社会との関わりで気持ちよかったのはどんなとき?
自分のもって生まれたものを生かせばキャリアの成功者になれます。
なぜなら、仕事を楽しむことができるからです。
自分の強みを活かして仕事をして、それでお金をかせぐ。そのために、まずは自分の強みが何なのかを、自分で見つけなければなりません。
森岡さんは、『苦しかったときの話をしようか』の第3章で、自分の強みの見つけ方を説明してくれています。これがわたしにはとてもしっくりきました。
強みは必ず好きなことの中にあるという前提のもと、自分のこれまでを振り返り、気持ちよかったこと(=好きなことをしていたとき)を書き出してみること。
そのときの動詞の部分が自分の強みです。
ゆこのこれまでに気持ちよかったこと
わたしの場合、次のようなものが思い浮かびました。
- 好きな本を読むこと
- 分からない事を調べること
- 数学の証明問題を解くこと
- 新しい方法を考えること
- もっと早くできる方法を見つけること
こんな風に、100くらい書き出すそうです。
動詞の部分を拾っていくと、
読むこと、調べること、解くこと、考えること、見つけること
が、わたしの強みということになります。
確かに、どれも得意って言えるかも!
強みはT・C・Lの3つに分けられる 自分の強みを使える仕事に就くのがいい
自分の書き出した強みを、T・C・Lの3つに分類していきます。
それぞれの意味は次のとおり。
- T…考える力(Thinking)
- C…伝える力(Communication)
- L…リーダーシップ(Leadership)
3つの力のうち、どれか一つだけに偏る人がいるでしょうし、2つにだいたい同じくらいずつになる人も出てきます。
逆に、3つとも同じくらいずつという人は少ないそう。確かに、何でもできる人ってそんなにいませんよね。
わたしの場合には、読むこと、調べること、解くこと、考えること、見つけることな
ど、圧倒的にTにかたよります。
ここまでは、以前に調べたストレングスファインダーやVIAでも分かっていたこと。
『苦しかったときの話をしようか』の良かったところは、それぞれの強みを持つ人の趣味・傾向・向いている職業の例が具体的に示されていたところです。
Tが強いゆこの場合
Tの人の特徴は次のように書かれていました。
趣味:知的好奇心が満たされるもの、脳を癒すもの、戦略的なゲームを好む
傾向:問題解決をして知的好奇心と達成欲を満たしたい。無意識に自由研究している。
言われてみれば…というものばかり!
将棋とかナンプレ・クロスワードとか大好きだった
気になったことはとにかくすぐに検索したり本読んだりするし
職業も、興味があるものばかり・・・!
著者の森岡さんは、P&Gの採用担当もしていたそうですが、経験を通して人の傾向を見る能力が鋭くなったんでしょうね。
いろいろな本を読んできましたが、こんなに的確に説明してくれる本はなかなか出会えませんでした!
自分に合う職業の正解はたくさんある。不正解をひかなければいい。
この本を読んで、わたしが教員という仕事がずっと苦手だったのは自分が苦手としているCの伝える力を必要とされるシーンが多いからだったんだなぁと、長年はっきりと言葉で説明できなかったもやもやが言語化できて納得できました。
苦手なことを毎日するのって、かなりしんどいです。
それよりも、自分の得意な力を人のために使える仕事・職場を選んだ方が結果を出しやすいし、自分自身が楽に楽しくできるんだなと感じました。
正解はたくさんあって、不正解を選ばなければいいだけという森岡さんの考え方は、「転職するなら自分にしっくりくる職業を見つけ出してからじゃないと同じ結果になる」という思い込みから解放してくれました。
苦手なことが少ない職場を探してみるという職業選択だってありなんですね^^
著者・森岡さんご自身は、T・Lの人とのこと。ご自身が考える力が高いからか、思考力の解説や活用の仕方は、これまで見てきた本のなかでかなり具体的でした。
わたしのように、ストレングスファインダーとかも戦略的思考力が強いけどうまく活かす方法が分からないという方に特にはおすすめです!
わたしも森岡さんのほかの本も読んでみようと思っています。
気になった方は下のリンクからチェックしてみてください↓↓
以上『苦しかったときの話をしようか』を読んだ感想でした!
レビューが多いので次はこれを読んでみます↓
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